引き出し詰め込み中!

企画という仕事は、会社によっては多少のまちまちはあれど、結構同じような業務をしている気がする。
大体の内容として、商品を作る、作った物をプロモーションして、より売れ易くする為にセミナーとかで商品の効用を話す。加えて、商品を作る前に業界の研究や識者の方々のお話を伺い、自分なりのトレンド曲線を探るなんてのも仕事のうちになる。その線が、そのまま企画屋としてのセンスに現れ、売りに繋がる企画屋とそうでない者とに別れてしまう。下手な鉄砲、数打ちゃ当たるってのも一理あって、企画屋でいる間に、一本でもヒット商品を出せれば”成功”と言われる世界でもある。
そんな企画屋さんも、自分の知識の引き出しが一番重要になってくる。この間、同期の企画屋さんから「現場にとって、企画屋は最後の良心!」と言われた。その通り、良いも悪いも最後は企画がケツを持たなければならない。トラブルがあれば、現場は企画を悪者にして顧客に謝ればいいし、最後に頭を下げる時も、企画が顧客先へ行って陳謝すれば事が済んでしまうこともよくある。最後の良心、なるほどなぁ、、そんな風に営業も企画を見てくれているのなら嬉しいかな。。
そんな企画にとっては、現場の誰よりも知識を持っていることが”デキル企画”ということになる。当然デキル企画である為には、常に知識を吸収し、関連する業界の中で様々なパイプみたいなモノを確保していなければならない。
昨年の半年間、相当に自分の引き出しから持っているモノを吐き出す作業に追われ、自分の引き出しを満たしていく作業が出来ずにいた。企画屋として、現場感を保つ作業と、現場が知り得ない情報を蓄積する作業と、二つの対極にある業務をこなすことにジレンマを感じていたのが正直なところかもしれない。そんな訳で、今日は久しぶりに引き出しに知識を詰め込むべく、外部のセミナーに参加していたのであった。
雪降る中、ヒルズの40階の会場で行われた、「日経新春、経営環境とIT変革のありかた」というセミナー。基調講演があの榊原英資だったので、昨年のうちから申し込んでいた。大蔵官僚の時代、”ミスター円”と異名をとった敏腕財務官の榊原氏である。
今でこそ早稲田のセンセイではあるが、財務官時代は彼のコメントで円相場が上下すると言われた人物である。
実物の榊原氏から話を聴いていると、やはり現場感を持っている人は説得力が違うなぁと思ってしまう。
彼の話す内容は、新聞の切り抜きでもなく、Webの記事でもなく、まさに当事者が実感し対処してきた内容であるからだ。「当時、FRBグリーンスパンが、、」とか、「この間、バーナンキが、、」って言われてしまうと、どっかの評論家さんが言ってることと重みの違いに感動さえ覚えてしまう。。んーこの感覚は自分の仕事の中でも忘れてはいけないなぁ、って思ってしまった。。
そんな彼、私見であると前提にとして、夏までに1ドル100円を切り、日経平均は1万1千を切ると。。要は08年は「乱」な1年になるので、経営層はそういったネガティブな要素を見込んで経営の舵を切りなさい!って内容だった。
海外旅行の好きな個人は別として、輸出メインの製造業の企画屋としては、正直この夏のボーナスは一体どうなるやら。。
この1年、安穏としていられない年になりそうです。

そんな1年の始まりは、米国発の世界同時株安と、日本はといえば久しぶりの寒い冬。いち庶民としては「そんなの関係ねぇー」といきまいてこの1年を過ごしていきたいものである。



今朝の汐留、日テレ前の広場。よくわかんないけど吹雪のような降りかたでした。しかし寒かったなぁ〜。。。